興味をもったら、学び直して挑戦。暮らしに合わせて働き方を変える、双子のママ(1)

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スウェーデンでは小さい頃から『自分自身の道を見つけなさい』と言われる。でもそれは時にプレッシャーになることもある。自分自身の道って何なのか、常に考え続けているのよ」

スウェーデン中部の都市レクサンド市役所で、公衆衛生および国際コーディネーターの仕事を務めるLena(レーナ)さん。今回の滞在中、旅程に同行いただく中で印象に残った言葉でした。

12歳の双子の女の子を育てながらレーナさんは、これまでどんな「自身の道」を歩んできたのでしょうか。お話しを伺ってみました。

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二つの全く違う仕事を兼務して、自治体で働く

— 現在はどのようなお仕事をされているのですか?

レクサンド市役所で働いています。市役所の役割は大きく4つ。①福祉サービスと高齢者ケア、②保育園から高校までの教育、③自治体の振興(計画、起業・経営支援、余暇・スポーツ、環境、文化、消防)、④行政・コミュニケーション、です。
私は公衆衛生国際コーディネーターの二つの分野の仕事を担当しています。

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↑レーナさんの職場、レクサンド市役所。入り口を入るとすぐに、市民が子どもの学校や起業等について相談できるカウンターがある。

公衆衛生の仕事では、住民の健康に関する統計や、社会の異なるグループ間における健康の差異軽減等に携わっています。最近は、若者が社会を住み心地良い場所に変える方法、タバコ、アルコール、ドラッグ、障害を持つ人のアクセシビリティ改善、等のテーマに取り組んでいます。

国際コーディネーターの仕事では、海外、特に日本の北海道当別町との関係発展に取り組んでいます。レクサンド市と当別町の姉妹都市30周年(2016年)、日本・スウェーデン外交樹立150周年(2018年)の企画、観光業の発展、日本との交流に助成金を支給するスキーム、ウガンダのソロティ県との交換留学・現地の民主主義発展のための助成金パートナーシップ等にも取り組んでいます。

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↑レーナさんの同僚の皆さん。市役所に併設されたカフェで朝のフィーカ中。(フィーカ=コーヒーやお茶を飲みながら甘いものをつまむスウェーデンの文化)

子育て中は、仕事量を75%に。仕事後は、子どもたちと森でベリー摘み

— お忙しそうですね!育児とお仕事をどのように両立されているのですか?

子どもを産んだ後、2年半の育休を取得しました。スウェーデンでは両親で合計480日間の育休を取得する権利がありますが、双子の両親は660日間になります。
私はこれをほとんど消化しましたが、夫は主に最初の時期に取得。スウェーデンでは両親が育休を平等に取得するのはあまり一般的でありません。少なくとも90日間は片方の親しか消化できないことになっていますが。

復職後は、子どもが8歳まで仕事量を減らせる制度を活用しました。その後は、雇用主からパートタイムで働く許可を得て今にいたります。育休後4年間は50%の仕事量、その後は75%の仕事量で働いています。75%のうち25%は公衆衛生、25%は国際コーディネーターの仕事という内訳です。

— とても柔軟に仕事量を調節できるのですね。平日はどのように過ごされているのですか?

起きてから帰宅するまでの流れはこんな感じです。

7:00 起床
7:55 車で通勤(途中子どもを学校でおろす)
8:15 勤務開始
13:00-14.30 子どもを学校へ迎えにいく(週4日)

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↑「子どもと過ごす時間が何よりも大事」と話すレーナさん。仕事後、お子さんを迎えに小学校へ。

夫は大きな製鉄会社のIT部門でデータベース管理者として働いていますが、1週間に一度は自宅勤務ができます。夫が自宅勤務する日は娘たちを迎えに行ってもらい、私は出張や午後・夕方の会議を入れて普段より長く働きます。

子どもが病気になった時は、夫とどちらが家にいるかを話し合います。その日会議が少ない方が家に残ることが多いですね。スウェーデンでは子どもが病気の際には家にいる権利があり、12歳になるまで給料の80%が保障されることになっています。

仕事後は、娘たちと家でおやつを食べたり、カフェで友達とフィーカ(お茶)したり。買いものに行くこともありますが、隔週でレシピと3、4回分の食材を届けてくれるサービスも使っています。買物や献立を考える時間を節約できるし、新しいインスピレーションを得られるし、栄養面でもバランスがいいんですよ。

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↑森の中でベリーを摘む娘さん。レーナさんはベリーが大好きで、最近、自宅の庭にベリーの木を植えたのだそう。

それから、娘たちと森の中を散歩するのも好きですね。ちょうど今の時期はベリーやきのこを摘んだり、庭で遊んだり、読書や猫と寄り添ったり。 猫は4匹飼っているんです。1週間に2、3回はエクササイズしています。ガーデニングも大好きで、今年はベリーの木を植えました。

娘を迎えにいった日は私が夕食を作ります。平日は夫が遅くまで働いたり、たまに会社のジムに行ったりするので、毎日家族全員でご飯を食べるわけではありません。夫が自宅勤務をする日は、夫が夕食を作ります。休日は夫がほぼ全ての食事作りを担当し、家族全員で食事をとるようにしています。

他の家事もシェアしますが、役割分担しています。私がほぼ全ての掃除をして、夫が芝刈りや雪かき、家や車のメンテナンス、ごみのリサイクルをします。

 

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日々、夫婦で家事や子育てをシェアされているレーナさん。共働き夫婦にとって悩みの種である長期休暇はどのように過ごされているのでしょうか?

興味をもったら、学び直して挑戦。暮らしに合わせて働き方を変える、双子のママ(2)に続く

 

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